5月5日、こどもの日の今日、石川県で大きな地震が二度も発生しました。
被害に遭われた皆さまならびに、今もなお続く余震への不安を抱えて過ごされている
現地の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧を祈っております。
さて、今日も足もとの雑草の話題です。マニアックでごめんなさい。
5月の芝生や道ばたを彩る紫色の花といえば、アヤメ科のニワゼキショウ。
ニワゼキショウも、よく見ると、いくつか種類や色のバリエーションが存在します。
(※それらの見分け方については、機会を改めてご紹介できればと思います。)
2000年代半ば頃から、ニワゼキショウよりも一回り小さく、花が純白で細長く尖るものが
各地で見つかるようになりました。その可憐な姿から、「セッカ(雪花)ニワゼキショウ」と
いう名称で呼ばれ、北米原産であることは判明しつつも、学名不詳のままとなっています。
このセッカニワゼキショウ、由木周辺でも2016年頃から姿を現し始めました。
現在までに確認している場所は、秋葉台公園、九兵衛坂公園、上柚木公園などで、
いずれも造成された芝生やグラウンドに群落を作って生育しています。
観察を続けてきた結果、花期はニワゼキショウと同じ5~6月ですが、開花の時間帯が
ずれており、10時半くらいから開いて12時頃には閉じてしまうことがわかりました。
咲いている時間が短く、植物体もとても小さいため、まだ見逃されているかもしれません。
ところで今日、私用で横浜方面へ出かけた際に、セッカニワゼキショウとは違う純白花の
ニワゼキショウ類を偶然見つけました。背丈や花の大きさはニワゼキショウと変わらず
大型で、花びら(花被片)の形もニワゼキショウとよく似ています。(写真1、2枚目)
写真を撮り損ねましたが、花の裏側にだけ紫色の筋がうっすらと入っていました。
これはおそらく、ニワゼキショウ(写真3枚目)とセッカニワゼキショウの雑種と
推定されている「シラユキ(白雪)ニワゼキショウ」と呼ばれるものでしょう。
ということで今年は、初夏の芝生に咲く2種類の“雪の花”に出会うことができました。
私はこの“雑草アンテナ”のおかげで、どこへ出かけても楽しく過ごせるだけでなく、
毎日のように面白い発見があります。本来目的を忘れがちなのが、玉に瑕なんですけどね!