10月7日、自然館中庭で手入れに励んでいた「いきものががかり植物班」のMさんから、
美しいチョウが来ていると報告を受け、自然館スタッフのMさんが駆けつけてみると、
アサギマダラだったそうです。季節による移動、つまり渡りを行う日本唯一のチョウです。
春から夏にかけて、本州などの標高100m以上の涼しい高原などで繁殖しますが、秋になると
気温の低下とともに南へと移動を始め、九州、沖縄、台湾まで海を越えて渡っていきます。
南西諸島の洞穴などで越冬し、春、次世代の個体が再び本州の高原などに戻るわけです。
自然館中庭に訪れたアサギマダラは、南へ移動する旅の途中に立ち寄ったものでしょう。
植栽されたハチオウジアザミやフジバカマで、写真のように悠々と過ごしていたそうです。
下翅が少し傷んでいるのは、長距離移動の途中で負った傷でしょうか。旅はまだこれから。
無事に南西諸島への渡りを遂行し、次世代へとバトンを繋いでいってほしいものですね!
アサギマダラが吸蜜に訪れていたのはこちらのハチオウジアザミの花です。本当に多くの
昆虫が飛来しており、見ていて飽きません。中庭ではもう一種、アザミが咲いています。
背高のっぽで、まるで上から他の草花を見下ろしているかのようなタカアザミ(植栽)です。
八王子市内では、伐採後地や草原、休耕田の周りなどに発生しているのを稀に見かけます。
鉢植えでは大きくならず、子どもの背丈くらいですが、野生下では2.5mくらいになります。
園内の自然草地もいいですが、自然館の中庭も蝶たちにとっては魅力的な場所なのですね!
テラス席に座って、チョウたちの舞う様子を眺めるだけの“観察会”を開催したいなぁ・・
おまけ。会議室1前の植栽スペースで。いつの間にかシモバシラが見頃を迎えていました。