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アライグマとオシドリ

9月30日、今年は桜の返り咲きが特に目立つ気がします。どこへ出かけても、桜並木に

ポツポツと花が咲き、季節外れの開花を見せてくれています。気が付きましたか?

長池の水面に張り出したヤマザクラの大木にも花が咲いていました。その様子を観察中、

ふとその手前の柿の木が大きく揺れているのに気が付きました。あ、さてはカラスかな?

双眼鏡で確認すると、縞々の尻尾がドアップで見えてびっくり!正体はアライグマでした。

白昼堂々、柿の実を爆食いするアライグマ。長池公園に限らず、南大沢周辺にはかなりの

高密度でアライグマが生息しているので何ら珍しくはないのですが、このように、日中の

食事シーンに出くわすとは思いもしませんでした。そういえば、昨年は中央園路の柿の木に

ハクビシンが登っていましたね。さてこのアライグマ、しばらくするとお腹いっぱいに

なったのか、そそくさと枝を伝って移動し、器用に幹を下りていって姿を消しましたとさ。

もう一つ驚いた出来事。つくいけの道から双眼鏡で何の気なしに築池の対岸を覗くと、

なんとオシドリの雄が2羽、飛来していました。オシドリは例年、ドングリの落果時期に

合わせて晩秋に姿を見せ、しばらく滞在したのち、真冬の間は見られなくなります。そして

翌春に再び一時期だけ現れるというのが通例です。まだ9月だというのにずいぶん気の早い

この2羽のオシドリは、翌10月1日には姿が見えなくなっていました。通りすがりですか?

この日はさらに、秋の渡り途中に立ち寄ったと思われるキビタキの雌にも出会いました。

前日に、ながいけの道でキビタキ(雌雄)の目撃情報があったので、もしかしたらと思って

歩いてみると、第二デッキの水場から独特の羽音が聴こえてきました。キビタキは喧嘩に

なると「ブンブン」とまるでライトセーバーのような羽音を立てて飛び回るのです。

この時は全く鳴いていなかったのですが、羽音のおかげで存在に気付くことができました。

私が確認できたのは写真の水浴びに降りてきた雌だけですが、周囲には雄もいたようです。

よこやまの道方面口のゲートの手前では、サガミランとマヤランが揃って咲いていました。

足元にあって踏みつぶしてしまいそうなのでお気を付け下さい。私はこの場所にあるのを

知らなかったのですが、すでに目の良い来園者が見つけて情報発信されており、多くの方が

その姿を拝みに訪れていました。それにしてもこの2種のラン、なぜこんなに人気があるの

か不思議でなりません。確かに神出鬼没で美しい花姿には魅力があるのはわかりますが、

都内ではあちこちで普通に見ることができ、決して珍しい植物でもないのですが・・

「サガミランがあると聞いたのですが?」、「マヤランはどこで咲いていますか?」と

同じような内容の問い合わせが、自然館に連日殺到しています。野生ラン人気おそるべし。

“もっと、ありふれた雑草にも目を向けてほしいのにな~!”と本音をこぼしておきます。


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