6月2日、日没後に車の前をクマネズミが横切っていきました。場所は京王堀之内駅前です。
街ネズミは、痕跡を見かけることはあっても、姿を目にする機会は案外多くありません。
個体の密度が低いのか、それとも私たちの死角を搔い潜って生きているだけなのか、その
生態も含め、ニュータウンでの生息状況についていつか本格的に調べてみたいところです。
さて、先日5月29日の記事で、伐採木に集まるクロホシタマムシなどを取り上げましたが、
じつはこの日、同じ緑地内で他にもたくさんの魅力的な昆虫たちに出会っていました。
だいぶ日が経ってしまいましたが、載せきれなかった種類をいくつかご紹介します。
まずはこちら。ゾウムシの一種、エゴシギゾウムシです。白黒のブチ模様とシギの嘴の
ように長い口吻が特徴で、全長は6mmくらい。この仲間ではこれでも大きなほうです。
エゴノキの周辺で見ることができますが、あまり多くないので出会えたらラッキーかも・・
とにかく、どこから見ても可愛いゾウムシです。前から横から後ろから・・と何枚も激写!
もう一種、可愛いゾウムシがいました。小豆色で黒い斑点のあるトホシオサゾウムシです。
足元の草むらやササの葉上などに止まっていることが多く、長池公園でも時々見かけます。
林縁では、ハムシの仲間も数多く確認できました。まずは、金ピカのジンガサハムシです。
ヨツモンカメノコハムシの集団に混ざってアイノコヒルガオの葉を食べていました。
金色の輝きは生きているうちだけだといい、標本にすると色が落ちてしまうそうです。
葉を広げ始めているツユクサの葉には、キバラルリクビボソハムシがたくさんいました。
成虫が植物の葉をむしゃむしゃ食べるハムシの仲間は、その種類によって食べる植物が
だいたい決まっています。キバラルリクビボソハムシはツユクサの葉が大のお気に入り。
葉に穴の開いたツユクサの周りを探すと、必ずといっていいほど彼らの姿が見つかります。
なんだかどれも似たような雰囲気ですが、1枚目はオオメキバネハムシダマシという種類で
じつはハムシの仲間ではありません。成虫は植物の葉ではなく花粉を食べる種類です。
“ハムシダマシ”とは言い得て妙ですね。超普通種なのに名前はあまり知られていません。
2枚目はヤマノイモの葉を好むキイロクビナガハムシ。この子もあちこちで見かけます。
そして3枚目はオオアカマルノミハムシです。センニンソウやコボタンヅルの葉を食べる
ハムシですが、これらは有毒植物として知られています。食べて大丈夫なのかと思ったら、
むしろその毒性によって小鳥から食べられるのを防いでいるのだとか。恐れ入りました・・
調査中に出会ったその他の昆虫です。順に、アオモンツノカメムシ、キスジホソマダラ、
ミズイロオナガシジミ。1週間も経つと、観察した昆虫の名前がどんどん抜けていきます。
最近、もはや昆虫図鑑になりつつあるこのブログですが、彼らの姿と名前だけでも記憶に
留めておきたくてできる限り載せています。観察のヒントにしていただけたら幸いです。