5月12日、汗ばむ陽気の中、自然環境調査の仕事で市内北部の緑地へ出張してきました。
そよ風に揺れて涼しげなヤマハタザオや咲き始めのサイハイランに癒されました。
雑木林のうっそうとした林床に潜り込んで藪漕ぎをしていると、こんな声がしました。
「ピッ・・ピッ」という鋭い高音と「ヒーツーキーヒーツーキー」という
美しい旋律の繰り返しが特徴的なこの声の正体は、夏鳥のエゾムシクイです。
エゾムシクイは標高900m~2000m級の山地や高原で繁殖するウグイスに似た小鳥。
この辺りで見られるのは、日本へ渡ってきたばかりの5月初旬前後に限られます。
長池公園自然館前の雑木林でも隔年くらいの周期で確認されていますが、
滞在期間はごく短く、たいていは1日でいなくなってしまいます。
実はエゾムシクイ、今年はすでに由木地区内の2か所、近隣の1か所で声を聴いたという
情報が寄せられており、当たり年(通過個体が特に多い年)ではないかと予想していました。
そんなわけで、出張先でこの声が聴こえてきた瞬間、思わず心の中でガッツポーズ!
姿を撮影することは叶いませんでしたが、声が聴けただけで、とっても嬉しい気分です。
上の写真3枚は、以前、長池公園で撮影したエゾムシクイです。どうぞご参考まで!