3月20日、ここ数日、エナガの群れを観察しているとこんなシーンをたびたび目にします。
枯れ葉に作られた蛾の繭らしきかたまりにぶら下がり、嘴で糸を引っ張り出しています。
絶えず動き回っているので、採餌に忙しそう・・と思っていたのですが、どうやらこの子は
巣材に使う繊維を集めていたようです。エナガの巣材集めはこのブログでも何度か紹介して
おり、その時はオオタカの食痕から羽毛を咥えて飛び去る様子を紹介しましたが、羽毛や
コケだけでなく、それらを固めて仕上げる際には繭の糸を上手に使っているのでしょうか?
エナガは他の小鳥よりも一足先に繁殖を行うので、すでに巣作りも佳境を迎えるはずです。
じっくり腰を据えて見ていると、繁殖にまつわる様々な行動が観察できて面白いですよ!
さて、今日はそんなエナガの写真が表紙に配置された、こちらの講座で講師を務めました。
6月の草刈り講座に続く2回目のテーマは雑木林とビオトープ。午前中は座学、午後は実習で
発生材を使った落ち葉ストッカーの制作と落ち葉かきを実際に体験していただきました。
遠くははるばる大阪や群馬から参加して下さった方もおり、楽しく交流しつつ講座を進める
ことができました。シリーズタイトルが「里山のネイチャーポジティブ実践講座」なので、
生物多様性を向上させることを第一目的とした雑木林の手入れの在り方とその実践事例を
惜しみなくご紹介しました。生きもの目線の雑木林管理について、少しでも皆さんの活動の
ヒントになることがあれば嬉しいです。落ち葉ストッカーは、みんなで知恵やアイディアを
出しながら、その場で調達した素材をうまく組み合わせ、生きものたちも気に入るような
素敵な“アート”が完成!自然に馴染んだ芸術作品を積極的に使っていきたいと思います。
おまけ。講座中、長池の奥にオシドリ(雄2羽・雌1羽)が潜んでいました。例年、秋と春先に
姿を見せてくれます。こんなに派手な色彩なのに、背景に溶け込んで隠し絵のようですね。