1月31日、堀之内沖ノ谷戸公園で保護しているクチナシグサの越冬芽を観察しました。
この群落は昨年の春、当地では十数年ぶりに姿を現したもので、保護柵を設置して
ボランティア有志の皆さんと一緒に手入れを続けてきました。
一度たくさん発生しても翌年には全く見られなくなることがあるなど、
謎の多い植物なので、巡回などの折には必ずチェックするようにしているのです。
落ち葉を掻き分けると、足の踏み場も無いほど夥しい数の越冬芽が顔を出していました。
春の開花期の姿からは想像もできない、珍奇な冬の姿をご覧下さい。
立ち枯れた株元から発生した越冬芽は、春になると放射状に広がって茎を伸ばすそうです。
この様子なら、次の春も美しい花の絨毯を楽しませてくれそうですね!
話題をもう一つ。今日の午前中は、松が谷の傘平緑地で林床のササ刈りを行いました。
刈払機での作業は自然観察とは無縁のように思われるかもしれませんが、
実際には、落ち葉の隙間に見え隠れするイチヤクソウの葉を刈り飛ばさないようにしたり、
作業者の背後につきまとってくるモズに気を付けたりと、普段以上に自然に対して意識を
集中させている面もあります。刈払い作業中に新しい発見をすることだって多々あります。
今日は、すぐそばにトラツグミが飛んできてくれました。(カメラがあればなぁ・・)
春、この林床にはジロボウエンゴサクやワニグチソウなどが顔を出します。
“今年もちゃんと咲くかな?”そんなことを想像しながらのササ刈りは気分上々なのです。
作業を終え、林床も気分もすっきりしたところで一休みしていると、小鳥たちの警戒の声。すかさず頭上を見上げます。やはり。冬の猛禽、ノスリが青空を舞っていました。
どんどん高度を上げて、あっという間に視界から消えてしまうと、
しばらく沈黙を守っていた小鳥たちは、「もう安心!」とおしゃべりを再開したのでした。