4月16日、自宅を出るとすぐ、ツミが鳴きながら飛んできて近くの枝に止まりました。
最近では、住宅街の小さな緑でも普通に見られるようになった小型の猛禽類です。
カメラを取りに戻って出直すと、1分ほどで飛び去ってしまいました。
小さくても、精悍な顔つきはいかにも猛禽類という感じで、カッコいいですね!
かつては珍しかったツミが身近な存在になってきた要因は、明確ではありません。
おそらく、街路樹や公園樹の成熟(高木化)が関係しているものと考えられます。
このことにより、街なかの緑で獲物となる小鳥の数が増えただけでなく、
巣を架けるのに適した場所も、以前より見つけやすくなったに違いありません。
今日は南大沢駅周辺を30分ほど散歩する機会があったので、その時に出会った
ちょっと(かなり)マニアックな雑草たちを、“番外編”としてご紹介します。
歩き始めるとすぐに、すごいものを見つけました。これ、何だかわかりますか?
答えは、ムラサキ科のキュウリグサという雑草です。
茎が合着して平べったい束になっており、花も通常よりずっとたくさん付いています。
これは、「帯化現象」と呼ばれ、頂端分裂組織の異常によって生じた奇形です。
帯化現象はブタナやメマツヨイグサなどでは稀に見かけることがありますが、
キュウリグサの帯化は初めて見ました。これでは、キュウリというよりもブロッコリー!!
続いて郵便局の前の芝生に群生していたのは、米粒のようなシロノヂシャの花。
1999年に綾瀬市の厚木基地で見つかって以降、各地への帰化が確認されている植物です。
2020年、由木地区でも、別所一丁目の路傍や芝生に群生しているのが見つかりました。
写真の場所はその翌年に偶然見つけたもので、これからも産地が増えていきそうです。
近縁のノヂシャよりもこじんまりした雰囲気で、花色や、苞と果実の形が異なっています。
交番のすぐそばには、独特な臭気を放つカラクサナズナが今年も生えてきました。
場所が場所だけに、かがんで臭いを嗅いだり観察するのにはさすがに抵抗がありますね・・
異名がたくさんある雑草で、カラクサガラシ、インチンナズナなどとも呼ばれています。
もう一つ、ナズナにそっくりで果実の形などが少し異なるルベラナズナも見つけました。
あまり知られていませんが、街なかでは、ルベラナズナやホソミナズナなど、外来系統の
ナズナ(ペンペングサ)が増えています。いつか、一斉大調査を実施してみたいものです。
そのほか、シロバナマンテマ、コマツヨイグサ、ナガハグサなども花盛りでした。
公園へ植物を見に来られる方のほとんどは、駅前のアスファルトや植え込みなど、
おそらく見向きもしないのではないでしょうか。でも、それはとてももったいないのです。
ぜひ、足元の雑草たちにも目を向けてみて下さい。思わぬ出会いがあるかもしれませんよ!
(※怪しまれないためには、信号待ちの時間や靴紐を結び直す瞬間が観察のチャンスです笑)