top of page

ナンバンギセル開花とノキシノブの多様性

8月10日、昨晩は関東地方で大きな揺れがあり、驚きました。日頃の備えが大事ですね!

先日9日の午後、姿池斜面草地に立ち寄ってみました。ススキの根元を覗いてみると・・

ありました!人気の植物、ナンバンギセルです。ススキの根に寄生して養分を吸収し、

暮らしている風変りな草花です。園内ではススキ以外にもアズマネザサに寄生しているのを

見たことがあります。まだ少なめですが、これからニョキニョキ姿を見せ始めるでしょう。

こちらも人気の植物、タヌキマメです。今シーズンは築池堤防の移植保護草地の手入れを

行うのが遅かったので、長池前(柵の向こう側)の草地で咲いている姿をお楽しみ下さい。

開花は昼すぎくらいから始まりますので、観察する時間帯にはくれぐれもご注意を!

今年、なぜか尋ねられることが多いミズタマソウは、現在がもっとも見頃となっています。

写真は第一デッキで撮影しました。このほか、ながいけの道や自然館周辺にもあります。

珍しいものではありませんが、可愛らしい花と果実が人気なので、併せて紹介しました。

さて、今日は東京都立大学牧野標本館で開催された「第1回ハーバリウムスタディ」に

参加してきました。シダの倍数性複合体と網状進化について、研究者ご本人による貴重な

レクチャーを拝聴することができ、とても参考になりました。特に、身近な植物である

ノキシノブ類の多様性が明らかにされる過程は興味深く、またそれらの見分け方について、

現地で丁寧に解説していただいたので、今後の調査活動に生かしていきたいと思います。

フジノキシノブの典型品を再確認できたことと、ノキシノブ(2倍体)と倍数性複合体との

交雑個体がそれなりに見られることが区別をさらに難しくしていること、また、それらは

雑種強勢でより大きな株となる場合が多いことなど、重要な知見がいくつも得られました。

写真1~3枚目はフジノキシノブ、4枚目はクロノキシノブ、5枚目はノキシノブ(2倍体)、

6枚目はノキシノブ(2倍体)×クロノキシノブと推定される個体、7枚目はヒメノキシノブ、

8枚目はフジノキシノブの葉柄下部鱗片、9枚目はノキシノブ(2倍体)の葉柄下部鱗片です。

もはや何が何だかわからないと思いますが、忘れないようにしっかり整理しておきます!

大学内にて。カワラケツメイ、ムラサキシラホシカメムシ、ツクツクボウシ(羽化殻)です。

Comments


bottom of page