ハナイカダと自然共生サイト間交流会
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 4月20日
- 読了時間: 2分
4月17日、各地でハナイカダの花が咲き始めています。「花筏」といっても、流れに落ちた
桜の花びらのことではなく、れっきとした植物の名前。雑木林でおなじみの落葉低木です。
葉の中央に花を咲かせ、雄花と雌花が別の個体に咲く雌雄異株の植物です。写真は雌花で、
花の中央に先が4つに分かれた雌しべが見えています。雌株にはやがて黒い実が成ります。
花柄と葉の主脈が合着してこのような姿になったとのことですが、そもそもなぜ葉の上に
花を咲かせるのでしょう。花を観察していると、アリが盛んにやってきています。おそらく
それが答えの一つで、主に葉を伝って歩いてくるアリたちに花粉を運んでもらっているの
でしょう。さらに、黒い果実が熟すと緑色の葉の背景が補色効果をもたらして目立つので、
果実を食べて種子散布に貢献する小鳥たちの目を引くデザインでもあるといえそうですね!
ところで、この日は同じ南多摩エリアで環境省「自然共生サイト」に認定された、あるいは
認定を目指すサイト間での、情報交換と交流を目的としたサイト間交流会を実施しました。
長池公園と㈱グリーンワイズとが共同で企画したものです。長池公園と㈱グリーンワイズの
職員のほか、㈱長谷工コーポレーション、高尾の森自然学校のスタッフ、八王子市役所と
多摩市役所の環境関連部署の皆さんにもご参加いただき、とても有意義な会となりました。
前半は、長谷工マンションミュージアムと敷地内に併設されたビオトープの見学ツアー、
後半はグリーンワイズ本社敷地内の屋上緑化や温室、緑地の見学と意見交換会が行われ、
盛りだくさんの一日です。自然共生サイトを通じて生まれた地域内の緑のネットワークは
民間企業、行政、公共緑地の指定管理者というそれぞれの立場の壁を越え、南多摩地域の
生物多様性保全を進めていくための大きな切り札となることでしょう。次回は秋ごろに
長池公園で開催する予定です。それにしても、企業の取り組みは本当に圧倒されるばかり。
私たちも、地域密着の活動を大切にしつつグローバルな視点も取り込んでいきたいですね!
現地見学の合間には、ちゃっかり植物も観察。ノニガナやジュウニヒトエを見つけました。