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ホソミオツネントンボとコイケマ

10月26日、先日、調査の仕事で元八王子町の城山川流域にある民有緑地を歩いてきました。

公園など公共の緑地だけでなく、民有地のみどりにも貴重な自然が残っているということは

これまでに何度も紹介してきましたが、今回もまた、思いがけず嬉しい発見がありました。

樹林内に入るとすぐに、足元をスーッと移動する影が目に入りました。この時期、雑木林で

よく見かけるオオアオイトトンボやホソミイトトンボだろうと思って、止まった姿を見ると

そのどちらでもないトンボでした。複雑な模様と枝そっくりのフォルムは、先月、石尊山で

たくさん見たホソミオツネントンボです。目を凝らすと、周囲に何匹も止まっていました。

ホソミオツネントンボは成虫越冬することで知られるトンボの一種で、地域によっては多産しますが、東京都では生息地が激減、南多摩EN(絶滅危惧IB類)に指定されるほど希少です。

長池公園でも20年近く前にはトンボ池で繁殖していたものの、近年は記録が途絶えてます。

この雑木林の一角が、人知れず、彼らの安住の地となっていたことに感動を覚えました。

もう一つ、良い発見がありました。こちらも南多摩ENに指定される植物、コイケマです。

近隣の長池公園や上柚木公園でも自生が見つかっているからか、珍しい印象はあまり無い

かもしれませんが、じつは八王子市内の丘陵部では数えるほどしか自生地の無い希少種。

葉を見ただけでは今一つ自信が持てずにいたものの、すぐ近くで特徴的な果実が見つかり、

確信が持てました。それにしても、キョウチクトウ科(旧ガガイモ科)の植物は、どれも

花姿からは想像もできない大きくてユニークな果実を付けるので、毎度びっくりします!

5月と10月の2回の調査では物足りず、また別の季節にのんびり散策に訪れたいと思います。

こうやって、調査の度に“また行きたい場所”がどんどん増えていくんですよね!笑。

おまけ。長池公園のカタクリ観察路ではアズマレイジンソウ(宇津貫町産)の花と果実が

揃い踏み。果実はトリカブトそっくりですね!第一デッキのオオニガナもまだ花盛りです。


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