9月25日、つくいけの道集草場の右手の林縁でヤマホトトギスが見頃となっています。
“まるで噴水のよう”と比喩されるこの花、私は以前、花はクラゲ、蕾はタコに見えると
このブログで書いたことがあります。ほら、暗闇にクラゲの群れが浮かんでいるように
見えてきませんか?・・ということで、今日は築池名物のマミズクラゲを取り上げます。
9月から10月半ば頃にかけて、築池ではマミズクラゲという淡水性のクラゲの一種が発生
します。なにしろ小さくて透明なので見つけるのは一苦労ですが、堤防下の柵外から水面を
じーっと見つめていると、運が良ければその愉快な姿を捉えることができるでしょう。
そんな根気のいる捜索よりも、もっと手軽に見たいという方のために、マミズクラゲの
生きた個体を捕獲してきて自然館カウンターで展示を行っています。優美で不思議な
マミズクラゲの動きは、飽きずにずっと見ていられます。ぜひこの機会にご堪能下さい!
なお、長池公園で最初にマミズクラゲが確認されたのは2005年のこと。それからすでに
20年近く経った今も、ほぼ毎年、発生が確認されていることは非常に珍しいことです。
1~数回の発生で姿を消してしまったという産地も多く、これだけ長く安定して発生し
続けているのはちょっと誇らしくもあります。詳しい理由は不明ですが、最新の研究に
よれば、21℃から 26℃以上の温度上昇が2週間続くとポリプからクラゲが発生することに
くわえ、冬期に6℃以下の水温が3週間続くことが発生条件となっているとのことです。
このため、冬季の気温が下がりにくい西日本で発生が少なく、冬季に気温が下がりやすい
関西~東北地方で発生が多い、また貯水槽や人工の池など小規模の水場で発生しやすい
などの理由も、冬季の水温低下や夏の急激な温度上昇が起きやすいことで説明がつきます。
今後も長池公園の水辺のシンボルとして、マミズクラゲを大切に見守っていきたいですね!