10月25日、里山は秋深まり、ジョウビタキの声があちこちで聴こえるようになりました。
しばらく間を開けてしまったので、堀之内東山方面の保全植物をチェックして廻りました。
出会った動植物を書き留めておきます。いつも以上にとりとめのない文章ですみません。
堀之内東山はぐくみの森緑地の法面草地は、道路側から刈り取りが始まっていました。
足元から音を立てて飛び立ったバッタを追ってみると、クルマバッタでした。都内では
減少著しいバッタ類ですが、東山周辺ではごく普通に見ることができます。近年、自然館の屋上草地でも細々と命を繋いでいることが判明して驚きました。3枚目の写真は着地した
クルマバッタですが、どこにいるかわかりますか?自分を知っている(?)見事な擬態です!
クルマバッタのいた法面草地で開花中の植物を写真のみのダイジェストでご紹介します。
順に、メガルカヤ、オガルカヤ、チョウセンガリヤス、オオアブラススキ、ヨシススキ、
コチャガヤツリ、オウシュウヨモギ、マルバツユクサ(白花品)、オオハルタデです。
花盛りのススキの穂に止まるヒメハラナガツチバチを観察していると、目の前のクモの巣を
めがけてショウリョウバッタモドキがジャンプ!あっ!と思ったときには時すでに遅し・・
このあとどうなったかは、ご想像にお任せしたいと思います。命のドラマに溢れています。
花が終わったあとの植物にも意外と昆虫がやってきます。ダンダラテントウとオトコエシ、
ウラナミシジミとコセンダングサ、ヤマトシジミとメガルカヤ・・取り合わせも色々です。
一方、堀之内東山そらみの森緑地の芝生では、夏に続き、メリケンムグラが満開でした。
朝方は綺麗に開いています。また、ぷっくらとした果実もお目見えしていました。(4枚目)
コブナグサなどが繁茂する湿地では、ボントクタデが花穂を垂らしていました。(5枚目)
道路向かいの堀之内東山にしきの森緑地にも足を伸ばしましたが、ユメノシマガヤツリが
生き残っていました。花序枝が伸びる前はイガガヤツリなど他の種類と見間違えそうです。
マニアックな植物ばかりになってしまったので、身近なつる植物を一つ取り上げます。
カラフルな実を付けたノブドウです。実は白くなるのが普通で、この不定形をした鮮やかな
色のものはタマバエやハチの仲間に卵を産み付けられて寄生された虫こぶなのだそうです。
希少植物とヨシススキの生育状況モニタリングが主目的の巡回でしたが、思いがけず、
多くの動植物との出会いに溢れた楽しいひとときとなりました。なお、東山周辺の植物に
ついては8月の記事でも紹介しています。どうぞご覧下さい。雑草見てある記-その3