2月9日、雑木林の笹藪から、ウグイスの“チャッチャッ”という笹鳴きが聴こえてきます。
先日、長池公園の田んぼ脇の水路では、声の主が珍しくじっくりと姿を見せてくれました。
冬のウグイスはいつも単独で動いています。鳴き声を発するのは、仲間を呼んだり、危険を
知らせたりするサインというよりも、個体同士が互いに間合いを図る意味がありそうです。
やがて春になれば雌雄が惹かれ合い、繁殖が始まります。しかし、ウグイスは一夫多妻制。
巣作りから抱卵、育雛までの全てを各雌が単独で行います。既婚雄はひたすら歌を歌って
自らの縄張りの誇示に徹するのです。さらには、同じ縄張り内の雌同士も互いに無関心で、
子育てを手伝うことはおろか、外敵への対処などを協力して行うことはまず無いそうです。
越冬期だけでなく、繁殖期もそうした生活を送っているのですから、孤独な鳥といえます。
野鳥の生活史を知るとだいぶ見る目が変わるものですが、ウグイスはその最たる例ですね!
そんなウグイスとよく間違えられるのがメジロです。ウグイスよりも鶯色なのだから無理も
ありません。メジロは樹上生活者なので、ウグイスのようにササや下草の繁みにいることは
あまりありませんが、なぜだかこの時期はササに執着しているメジロを頻繁に見かけます。
こうなるともはや行動までウグイスそっくりです。ササに取りついたメジロは、たいてい
全然逃げないので、いったい何を食べているのか観察してみることにしました。結果は残念
ながら小さすぎてよくわかりませんでした。おそらく虫の“何か”だとは思うのですが・・
笹メジロが食べているモノが何なのか、もしわかる方がいらっしゃれば教えてほしいです。