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椿の花の穴

2月12日、長池公園の園内各所でヤブツバキの開花が進んでいます。

12月から1月頃まで、南エントランスでよく咲いていたカンツバキ“獅子頭”や

タチカンツバキ“勘次郎”が盛りを過ぎて、それらと入れ替わるように咲き始めました。

花の少ないこの時期、大輪で真っ赤なヤブツバキの花はとてもよく目立ちます。

真っ赤な花の色や厳冬期に咲く習性、そして香りを持たない特徴などは、いずれも

鳥媒花、つまり、花粉の運搬を鳥たちに委ねていることを意味しています。

「赤」は鳥たちにとって“美味しいもの”が待っているサインですからね!

さて、ボトッと落花したヤブツバキの花をよく見ると、花びらの縁に複数の小さな穴。

花を食べる虫でもいるのでしょうか?・・いえいえ、これこそ、まさに鳥の仕業なのです。

下の写真は花の蜜が大好きなメジロの吸蜜シーンです。(※1・2枚目はタチカンツバキ。)

足で花にしがみついて蜜を舐めています。この時にできた爪痕が花びらの穴だったのです。

ちなみにヒヨドリは、体が大きいので近くの枝から首を伸ばすかホバリングで吸蜜します。

・・ということで、この穴の正体は「メジロの爪痕」でした!

一見すると、穴だらけで見すぼらしいような感じがするかもしれませんが、

大切な花粉の運び手であるメジロが訪れていたことを示す、“幸運のしるし”なのです。

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