6月24日、梅雨の晴れ間となった関東地方は猛暑に見舞われ、蒸し暑い一日となりました。
長池公園の緑地管理も日陰を選んで午前中の半日作業とし、熱中症対策に努めました。
自然館のガラス越しに中庭の植物を眺めていると、大きなコオニヤンマが飛んできました。
オニヤンマと似ていますが、ヤンマではなくサナエトンボの仲間で、小顔と長い後ろ脚が
トレードマークです。目立つところに止まってパトロールしているのをよく見かけます。
花も終盤のハタザオギキョウが、周りを見渡すのにちょうど良い高さだったようですね。
この暑さならそろそろかも・・と思っていたら、予想通り、園内のあちこちからセミの
声が聴こえてきました。抑揚の無い声で「ジィー」と鳴き続けるニイニイゼミです。
公園スタッフが作業の休憩時間に早速捕まえてきてくれました。私は今年初見でした。
手すりの上ではニホンカナヘビがぐったりしていました。尻尾に再生痕がありますね。
つくいけの道では、野生ランの一種、オオバノトンボソウが開花しています。草丈の割に
目立たないのは、花が緑色だからでしょう。よく見るとクリオネみたいで可愛いですよ!
同じ野生ランでも、こちらは葉を持たず、葉緑素も無い菌従属栄養植物のタシロランです。
自然館から芝生広場へ下りるスロープの手すりの向こう側、見下ろす位置に2本開花中。
藪蚊が多く、花まで近付くのはちょっと大変です。しかもモリチャバネゴキブリだらけ・・
その他で目に付いた植物です。順に、エビヅル、ウマノスズクサ、ナワシロイチゴ(果実)。
エビヅルとウマノスズクサは自然館前、ナワシロイチゴは体験ゾーンの水路にありました。
夕方、体験ゾーンへ鍵閉めに出かけると、複数のカミキリムシの仲間と出会えました。
広場の材木上に集まっていたのは、おなじみのルリボシカミキリです。ハリギリの枝には、
昼間はあまり見かけないホソカミキリが隠れていました。夜の散策ではよく出会います。
ヤマグワの細い枝が折れてぶら下がっていました。いかにもカミキリムシが好みそうな
シチュエーションです。早速、トゲバカミキリやニイジマチビカミキリが見つかりました。
うだるような暑さの下でも、暦どおりに草花が咲き、生きものが躍動する様子を見ていると
パワーが漲ってきます。自然は元気の源です。熱中症に気を付けて散策をお楽しみ下さい。
おまけ。帰り道、手すりの上に存在感のある虫を発見。まるで塗り絵で創作したかのような
カラフルな模様が特徴的な、オオツノカメムシでした。名前のとおり、角も立派ですね!