10月19日、八王子市環境保全課主催の緑地保全講習会「里山レンジャーズ養成講座」の
第5回が市内の民有緑地(斜面緑地保全区域)で開催され、引き続き講師を担当しました。
現地に到着すると、八王子の市街地を背景に、ススキの穂がそよそよと揺れていました。
虫たちの鳴き声も聴こえてきます。この景観だけでも価値のある緑地だと思いませんか。
サワラの樹林内では、ホソミイトトンボがゆっくりと飛び回り、渡り途中のキビタキ(雌)も
盛んに地鳴きを繰り返していました。足元には可愛らしいスズメウリが実っていました。
今回は、樹林内にわずかに痕跡を残す赤道の整備、サワラ植林地の枯れ枝と下枝の処理、
複数の保全植物のマーキング、スズメウリをはじめとする植物観察などを実施しました。
こちらが何か指示をしなくても、皆さん率先して作業に取り掛かって下さり、さすがです!
お昼を挟み、午後は近隣にある東京都指定の緑地保全地域まで歩いて見学に行き、雑木林や
草地の手入れの状況などを視察しました。皆さんの活動に生かせるノウハウやアイディアも
見ていただけたのではないでしょうか?写真左がススキ、右がオギを主体とした草地です。
かつての茅場の名残りとして維持管理されている広大な草地には、珍しいメガルカヤが
群生し、樹林内ではシュロソウが多数開花・結実していました。市内ではあまり見ない
外来種のハネミギク(ハチミツソウ)も点在していました。足元に実っていた大きな果実は
クサボケです。昆虫も色々いました。5枚目はシロテンハナムグリ、6枚目はササキリです。
現場に戻ってからも作業の続きを行い、最後に振り返りを実施して解散となりました。
この日も、秋の自然を味わいながら良い汗をかき、満足感の大きな一日となりました。
一方、長池公園では南大沢図書館との共催イベント「パークライブラリー」を開催中。
芝生広場は多くの来園者で賑わっていたようです。別のスタッフから素敵な写真付きで
報告がありましたので、お借りして掲載します。読書の秋にぴったりのイベントですね!