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羽を痛めたトモエガモ

2月28日、気が付けば2月も最終日。3月の展示会の準備などに追われる中、来年度の予定も

次々に入ってきて落ち着きません。また、明日から駐車場の施錠時間も夏時間になります。

新年度に良いスタートを切るためにも、3月は一日一日を大切に過ごしていきたいですね!

夕方、里山トイレの施錠へ向かう途中に築池の水鳥を観察しました。おなじみトモエガモは

いくつかの小群に分かれて分散しており、岸近くの倒木に止まっている個体もいました。

日没後の採餌タイムに向け、16時半頃から特に活発に動き始めるため、木陰で昼寝している

日中よりもこの時間帯のほうが観察に適しています。落ち着きなく飛び回る様子は圧巻で、

なんだかこちらがそわそわしてくるほどです。飛翔姿も美しく、ついカメラを向けました。

そんな中、群れを離れた1羽のトモエガモが、築池堤防に立つ私のほうへ一直線で泳いで

きました。こんなことは滅多に無いのでしばらく様子を見ていると、柵と池の間に生えた

草に首を伸ばしてパクパクし始めました。このような採餌方法はあまり見ないので不思議に

思っていると、湿地部分に上がってきて草むらでゴソゴソしています。手を伸ばせば届く

ほどの近距離なので望遠レンズでの撮影はできません。そして驚くことにその場にへたりと

座り込んで、じっと動かなくなりました。ここでようやく気が付いたのですが、羽を痛めて

いるのか、どうやら衰弱しているようです。よく見ると、泳いでいる時の姿勢も通常とは

少し異なっていて、翼の収まりが悪く、特に上半身側が沈み込んでいるように見えます。

後ろめたさを感じつつも、時間が無かったのと、それ以上留まるのは彼にとっても良く

ないと判断してその場を立ち去りました。草むらに座り込んだあと、どうなってしまったか

わかりません。水鳥がケガや不調から自然に回復する例は多くないので心配ですが、相手は

野生の鳥ですので、そっと見守るほかありません。また、鳥インフルエンザなどの可能性も

ゼロではないため、もし弱った野鳥や死骸を見つけた際には安易に触れることはせずに、

自然館まで連絡をいただければと思います。どうか回復し、無事に渡去できますように!

おまけ。築池堤防の向かって左手側柵内の水際に移植されたネコヤナギの花芽(小人)です。

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