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足指異常のハクセキレイ

3月4日、午後は都内へ出張のため、お昼まで明日から始まる展示会の準備に集中しました。

作業を終え、ヤマアカガエルの産卵状況を確認するためにながいけの道を往復しましたが、

産卵状況は変わらず、自然館中庭1、第一デッキ1、第二デッキ0という寂しい結果でした。

積雪が予想されているので、このタイミングで産卵が行われず、良かったかもしれません。

自然館前にハクセキレイのペアが飛来していたので、カメラを向けてみました。よく見ると

2羽のうち1羽は足指に異常が見られました(1・2枚目)。左足は指が欠損、右足は後ろ指が

上下逆転して爪先が上を向いてしまっています。普通に歩いたり飛んだりできているので、

じっくり見ないと気付かないほどですが、きっと本人は不便しているに違いありません。

ハクセキレイの足指異常を見たのはこれが初めてではありません。むしろかなり高い頻度で

目にするように思います。このブログでも以前、片足のハクセキレイを取り上げています。

先天性の形態形成異常なのかと思っていましたが、調べてみると、やはりハクセキレイの

足指異常個体が多いことに言及しているブログ記事も複数あり、都市に棲む習性がゆえに

ゴミが引っ掛かるなどしてケガを負いやすいのではないかと考察されている方もいました。

今後もねぐらなどで多くの個体を観察して、足指の様子に注目していきたいと思います。

・・と考えていたそばから、出張帰りに京王稲田堤駅のホームでハクセキレイと遭遇。

ホームに落ちた食べこぼしをついばむこの子も、よく見たら足指が数本欠損していました。

足の異常が本来の採餌に支障をきたしているとしたら、残飯や人からおこぼれをもらう

ことでハンディをカバーしている、つまり、人の近くをウロウロするので目に付きやすい

ということがいえるかもしれません。先天性の異常にせよ、ケガにせよ、いずれにしても

都市での生活に要因があるならば、人との距離が近くなりすぎたことがこうした事象を

引き起こしているわけですから、本末転倒です。人と野鳥の適正な距離感は大事ですね!

おまけ。通勤途中に拾ったツグミの尾羽、自然館中庭のヤマアカガエルの卵塊、ハリギリの

幹の痛いトゲを器用に避けて止まるシジュウカラです。ツグミの尾羽は展示しておきます!

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