4月8日、自然館近くの林縁では、春のキノコ、アミガサタケが何本も発生していました。
今日は、グリーンセイバー有資格者の皆さん向けに、植物の見分け方講座を実施しました。
「植物に興味関心はあるけれど覚えられない」という声をよく耳にします。
私は、植物を無理して覚えることよりも、五感を使って親しんだり楽しんだりしながら
理解や見識を深めていくことが大切だと思っています。そのためにはどんなところに
注目すれば良いか、実際に公園内の草花を観察しながら順を追ってレクチャーしました。
科ごとの特徴を捉えられるようになると、図鑑で種名を調べるのにも大いに役立ちます。
最初は捉えどころが無く、どこを見て、どう調べれば良いのか全くわからなかった
参加者も、どんどんコツを掴んで「これは○○科だ!」「○○の仲間かも・・」と
自信を持って言えるようになり、植物の見え方がまるっきり変わったように感じました。
講座中、長池公園で新たに開花し始めた植物にも出会いましたので、少しご紹介します。
自然館前ウッドデッキそばで咲き始めていたこちらは、植栽のミツデカエデです。
花と同時に芽吹いてきた葉っぱを見ると、カエデの仲間とは思えない形をしています。
駐輪場向かいの自然館中庭では、待望のシロバナハンショウヅルが開花しました。
葉の陰に隠れて目立ちませんが、愛らしいチゴユリやアマドコロの花も咲き始めています。
第2駐車場の裏手、中央園路沿いの林縁では今年もホタルカズラが一斉に開花しました。
カタクリ観察路付近ではイチリンソウが満開。ながいけの道などに点々と自生している
ミツバウツギは蕾がほとんどですが、気の早い子が一足先に花開いていました。
おまけは、そっくりさん同士が隣り合って咲いていたサギゴケとトキワハゼのコンビです。
並んでいると、生え方や大きさだけでなく、花の模様が違っているのもよくわかります。
長池の前で咲いている大きなキイチゴの仲間。その正体はクサイチゴとカジイチゴの雑種、
トヨラクサイチゴです。葉の切れ込み方がバラバラという一貫性の無さも特徴でしょう。
植物講座と同時進行で、自然館ではパークキッズレンジャーの定例活動を開催中。
今回は10組の親子連れが参加し、インセクトホテルの製作と設置が行われました。
インセクトホテルとは、昆虫の住処とするために竹筒を束ねたり、丸太に穴をあけたりして
野外に設置したビオトープで、主な宿泊者(巣作りに利用する生き物)はドロバチなどです。
先月、高尾の森自然学校を訪問した際に実物を見せていただいて感動し、長池公園でも
子どもたちと一緒にオリジナルのインセクトホテルを作って設置することになりました。
写真で説明を受けた後、グループごとに設計図を紙に描いてから製作に取り掛かりました。
ホテルの外郭を作るのに時間がかかってしまい、詰める中身を作る時間が短くなって
しまいましたが、みんなのこだわりが詰まった素敵なホテルがたくさんできました!
完成した作品は、自然館の周りの草の中にひっそりと建っています。
どれも力作ぞろいなので、皆さんもぜひ探してみてくださいね。
さて、最初のお客さんはいったい誰が来るでしょう?今からワクワクが止まりません!!