3月19日、講師の仕事で裏高尾方面を歩いてきました。延期にできない事情があり、朝から
しんしんと雪の降る中、コースを変更して実施したのでした。途中から雨になり、観察には
厳しい条件。しかし天候回復後は一気に気温も上がり、一転して快適な散策となりました。
山麓では、あちこちで梅が花盛り。50羽近いメジロが飛び交っているのにはびっくりです。
梅の古木の幹や枝には、着生するカヤランやヨウラクランを見つけることができました。
偶然にも、昨年の同じ日に裏高尾方面を散策していたのですが、今年は例年よりも半月ほど
草花の開花が遅れているようで、多くの花はまだ咲いていませんでした。→裏高尾の植物
写真は順に、アオイスミレ、ユリワサビ、ヨゴレネコノメ、アブラチャン、サンシュユ、
コクサギ(冬芽)、カゴノキ(樹皮)、サイカチ(樹皮)、ヒメノキシノブとノキシノブです。
「いまそこにあるものを観察する」視点を大事にしているので、目的の花が未開花でも
観察対象に困ることはありません。そうはいっても、毎年見たい花との出会いを逃して
しまうのはちょっぴり残念でもあります。高尾駒木野庭園の茶室でコーヒーを飲みながら、
受講生の皆さんと談笑していたら、そんなモヤモヤもどこかへ吹き飛んでしまいました。
庭園の池では、早くもヤマアカガエルの卵が孵化してオタマジャクシが泳いでいました。
長池公園をはじめ、多摩丘陵ではヤマアカガエルの産卵がいつもより遅く、数も少ないのが
心配ですね。オタマジャクシの元気に泳ぎ回る光景が待ち遠しい、今日この頃なのでした。