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青くないルリビタキ

12月29日、今シーズンもルリビタキの“ゲゲッ”という声を各地で聴くようになりました。

この独特の地鳴きを覚えてしまえば、姿を見なくてもその存在に気が付くことができます。

夕方、多摩市内の公園遊具で遊んでいると、裏の雑木林から地鳴きが聴こえてきました。

もう辺りは薄暗くなり始めていましたが、声を手がかりに姿も見つけることができました。

ルリビタキはスズメ目に属する日本の野鳥では極めて例外的な特徴があります。それは、

雄が美しい青色になるまでに数年かかることです。換羽のたびに少しずつ綺麗になって

いくので、第1回冬羽、第2回冬羽などと、年齢による外見の違いを呼び分けたりします。

特に雄の第1回冬羽は全身がオリーブ褐色なので、雌とそっくりです。脇の部分の橙色や

腰から尾羽にかけての青色の濃さ、そして小雨覆付近の青色の出方などを見て総合的に

判断することになり、野外での観察や写真のみでの判別は難しい場合がほとんどです。

写真の子も、実際に観察した感覚では雄の第1回冬羽ではないかと推測しましたが、やはり

手にとってみないと難しいところです。観察している子が雄か雌かもわからないのは、

なんとも歯がゆい気持ちなのですが、考えてみれば、そもそもスズメやカラスなんて雌雄が

全く同じなので、性別を気にしたことなどほとんどありません。性的二型がはっきりした

種類だからこそ、感じてしまうもどかしさなのです。可愛いことには変わりないですしね!

こちらはおなじみジョウビタキの雌です。翼に斑点があり、尾羽が橙色なのでルリビタキと

見間違うことはありませんが、よく似ています。あなたはジョビ派?それともルリビ派?

ちなみに私はどっちも好き派です笑。来年もこの子たちとたくさん遊びたいと思います。



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